農村地域の発展と生産性の
向上に向けて圃場整備・里山整備・水路工・ストックマネジメント・ため池・頭首工・井堰・農道・ポンプ場
農村では、安らぎの景観や交流の場としての癒しの空間、防災減災や自然環境保全など多面的な機能に加え、農産物を継続して供給するための効率的で生産性の高い基盤整備を目指したスマート農業やDX(デジタル・トランスフォーメーション)の導入が重要課題とされています。一方で、全国に点在するため池においては、大規模震災に備えた改修が急務となっています。
キタイ設計は、戦後の食糧増産時代から培った技術・経験と最先端技術を駆使し、魅力的で活力にあふれる安全な農業農村整備に貢献します。
圃場整備
圃場整備とは、水田や畑等の農地を農作業がしやすいように区画整理を行うもので、その周辺の用排水路、農道、暗渠排水工等、農地の改良のために必要な工事を総合的に行うことをいいます。キタイ設計は、圃場整備事業を通じて、大型機械の利用や合理的な水管理による農地の汎用化、さらには農地集積、労働生産性の向上に貢献します。
里山整備
里山整備とは、集落周辺の里山林を点検・診断し、手入れ不足・気象害・病虫害・鳥獣害等により公益的機能の低下した荒廃森林の再生・保全を図ることをいいます。里山は、人と自然の長年の相互作用を通じて形成された自然環境であり、多様な生物の生息環境として、また、地域特有の景観や伝統文化の基盤としても重要視されています。キタイ設計は豊富な知見を活かして、大切な里山の整備を支援します。
水路工
水田や畑などの農地には、農作物の栽培に必要な用水路や、過剰な水分を農地から排水するための排水路が必要となります。圃場整備事業の一環として水路が整備されることがほとんどですが、明治時代以前からあった水路(青線)を利用して作った農業用水路も残っています。キタイ設計は、圃場整備事業による水路の新設はもとより、老朽化した施設の長寿命化および改修によって、農地の改善に貢献しています。
ストックマネジメント
我が国の社会資本は高度経済成長期に集中的に整備され、キタイは、これまで数多くの施設の設計に関わってきました。しかしながら、数十年という年月の中でその時に整備された全ての施設において老朽化が進行しています。さらには自然環境や社会状況の変化によって、事故や災害につながるケースも予想されます。キタイ設計は、既存ストックの効果的な活用とその長寿命化に向けて、計画的な修繕・改築・更新を含む最適なライフサイクルマネジメントをご提案しています。
ため池
水田を主体とするわが国の農業にとって、水源の確保と取水方法は、民族の歴史とともに発達し、その最も確実な方法として全国各地で数多くのため池が築造されてきました。一方で、地球温暖化による豪雨や地震によるため池の決壊による被害が急増しています。キタイ設計は、大規模地震に備えた耐震診断と診断結果に基づく改修、さらには、ハザードマップ等の減災対策を通じて、農村地域の安全に貢献しています。
頭首工・井堰
頭首工とは、河川から農業用水を取水する目的で設置する施設の総称で、農業水利システムの中核をなす構造物です。頭首工は、河川に設置される構造物であることから、取水施設としての機能だけでなく、洪水時においても河川流水を安全に流下させる機能が必要となります。キタイ設計は、管理面での利便性はもとより、魚の遡上を妨げないような魚道を設置する等、利用者および安全・環境に配慮した設計をご提案いたします。
農道
農道とは、農業の生産性の向上、生産量の増大、農業構造の改造を資する目的で土地改良事業の一部として設置された道路のことをいいます。キタイ設計は、農業農村整備に関する知見を活かし、利便性はもとより、安全・環境および農業交通形態の特殊性に配慮した設計をご提案いたします。
ポンプ場
ポンプ場には、揚水等の必要な場所において水需要に応じた用水量を受益地まで効率的に送配水するために設置されるものと、洪水時に備え安全に排水を行うため、あるいは常時排水が必要な地区において、農地等を災害や湛水被害から守るために設置されるものがあります。キタイ設計は、豪雨による河川の氾濫や地震による津波等の災害に対する防災・減災対策、また、老朽化した施設の長寿命化等、幅広い視点で農村地域に貢献します。